甘い声色のDoris Day
幾つものカバーがされ、名曲のひとつとなった
何度も聞き惚れた曲を流し、ある場面が浮んだ午後・・・

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‘‘気が変わったら電話しろ’’
字幕の通り、ドラマでの会話はこう言っている

・・・ちょっとだけ脱線し
この笑顔と対照的な、もう一人、、とのひとときを
描きたくなった♪

出す色も、向き合い方も、相反する二人
それでも、互いを知り尽くし、苦さも分かち合った、、
(と、ワタシは思っている)

さて、これから描くシーン、、はて、どこかで見た覚えが??
と思われるかも知れない、そう、遠い昔の架空物語だ
今になって、どうしたものか、、自分でも不可解な訳で(笑)
故に、あまり気にせず、二人の時間と、してみたい

※ここで、管理人からのご理解とお願いを一つ、、
べバ♪への沢山の思いの中で、こうして物語を書いていらっしゃる方も
多いだろう、それには偶然にも、ワタシの内容や表現、イメージが
似通っている所があるかも知れない、、
ワタシは現在、どこにも出掛けず(お部屋訪問)世間様の情勢も何も知らない
すっかり、引き篭もり状態なブログをやっている(笑)
どうか、思いつくままのイメージを描いただけで、意図も何もなく
偶然があった場合、ここでお許しを、、としておきたい
言葉足らずと、細かなディーテールは是非、黙認して頂くとして(++)
午後の寛ぎを楽しむ、、ただ、それだけの思いだ♪

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自身のアレンジ公演が迫る、そのリハだというのに
音よりも、スポットが目立たせる派手な衣装チェックに
終始、余念のない天才ミョンファン
帰るはずのカン・マエの腕を掴み、どうしても放さない

うるさく付きまとう天才に、何をどうしても無駄だ、と諦め
いいからその手を放せ、5分だけ付き合ってやる
と、もう一人の天才は諭した

溢れる笑みを振り撒き、全身でおどけるミョンファンに
苦虫顔のカン・マエだった
そして、待っていろと、伝えたばかりの相手に
もう一度リダイヤルし直さなければならない、、これが
カン・マエの苦虫を余計に際立たせた

いい気なものだ、、余興如きに、何の祭り騒動だ
カン・マエは、携帯の向こうの声が納得し、その明るさに救われつつ
どこ吹く風の如く、飛び回るミョンファンを横目に、呟く
そして、自分の付き合い精神にも、呆れるのだった

なあ、カン・ゴヌ~、、一緒に弾かないか~
ミョンファンの呼び方は、子供の駄々こねのように語尾を延ばす
こちらの嫌悪など、お見通しの術で寄り付く
まるで、それを楽しんでいる、ぬかに釘とはこの事だ

なぜ、お前と一緒にだ、何を弾けだと?バカは御免だ
いいか?やるならあいつと、浮かれ仲間同士で・・・
そう言いかけて、カン・マエは、ミョンファンの顔を見た

今、ここで、お前と一緒にやりたいんだよ

ブンブンと飛び回る、虫の勢いだったミョンファンの声が
急降下し、穏やかな口調で微笑む
それは、ここだけの時間、僅かなひとときと
安らぎを求める懇願だった
見えない奥底に隠しつつ、付いた天才の名の重さに
苦悩の涙を見せた、あの時の顔だった

数秒間、空白のような時が流れ
ミョンファンとカン・マエは、お互いの過去と、道を垣間見た

美しい流線型のコンサート・グランドがステージに佇む
まさに黒鳥 “Flügel” は、艶やかなその翼を広げている
静かに歩み寄り、カン・マエは、その黒い体に映る自分を見た
そして、広い音域の打弦の半域に腰を下ろした

ミョンファンは、目の前に居るカン・マエの無言の納得に、胸を熱くした
タイを緩め、オフステージで息抜くスターのように
ゴージャスな遊びの気分だった
自分の庭に招き入れた、まるでアイドルをもてなすかのように
ミョンファンは、はしゃいで道化になった

ディスクを回し、BGMを流すと、それは聴き慣れた懐かしの名曲
ヴォーカルと背景のピアノを編集してあり、ベース音に合わせ
ピアノを弾いていく、、その仕様がミョンファン流だった
ミョンファンが色を添える始まりを、黙って見守るカン・マエ
招いた客に座席を譲り、自身は中腰で道化の技を見せるミョンファン
相変わらず、持ち前の即興アレンジの腕は見事だ
曲の半ばも行かぬうちに、ミョンファンはその腕を、もう一人に託した

何度も弾き込んだかのように、カン・マエの指がゆっくりと滑らかに動く
頑なに拒んだ男が、甘いヴォーカルに合わせ
まるで、ライヴでもしているかのような世界を見せる
それは、誰も知る事のないカン・マエの姿であり
ミョンファンを認めるがゆえの寛容だった

カン・マエの心に、待たせている相手への思いが走った
しかし、今のこの瞬間に、それが広がる隙間はなく
苦を共にした、天才への敬が勝る
見下す姿勢を示しても、這い上がった者へ向ける心
たとえ誰であっても、隔ての無い、同じジェントルさで向き合う
それが、マエストロ・カン・ゴヌであった

ミョンファンは、カン・マエが鍵盤に落とす目線と
流れる手に、ただ見入っていた
一緒に弾く、、とは表向きで、願わくば
この「一度きり」のひとときを味わいたかった
そして、駄々こねを聞き入れた「友」に、感謝した

何も言わず、カン・マエの奏でるFools Rush In♪は
進もうとする時を、限りなく止めるかのように
優しく、空気を包み込んだ・・・

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秋の空気と、いい時間を共に♪


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Disc7-1 (1068)

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